Apache HTTP サーバ バージョン 2.0
説明: | リクエストの特徴に基づいた環境変数の設定を可能にする |
---|---|
ステータス: | Base |
モジュール識別子: | setenvif_module |
ソースファイル: | mod_setenvif.c |
mod_setenvif
モジュールは、リクエストのある側面が指定された正規表現
に合うかどうかによって環境変数を設定する機能を提供します。
これらの環境変数を使用して、サーバの他の部分がどのような動作をするかを
決定することができます。
このモジュールが提供するディレクティブは、
設定ファイルに現れる順番に適用されます。
それを使って、次の例のようにより複雑な設定をすることができます。
これは、ブラウザが mozilla ではあるけれど、MSIE ではないときに
netscape
を設定します。
BrowserMatch ^Mozilla netscape
BrowserMatch MSIE !netscape
説明: | HTTP User-Agent に基づいて環境変数を設定する |
---|---|
構文: | BrowserMatch regex [!]env-variable[=value]
[[!]env-variable[=value]] ... |
コンテキスト: | サーバ設定ファイル, バーチャルホスト, ディレクトリ, .htaccess |
上書き: | FileInfo |
ステータス: | Base |
モジュール: | mod_setenvif |
BrowserMatch
は
SetEnvIf
ディレクティブの
特例で、User-Agent
HTTP リクエストヘッダに基づいて
環境変数を設定します。以下の 2 行の効果は同じになります:
BrowserMatchNoCase Robot is_a_robot
SetEnvIfNoCase User-Agent Robot is_a_robot
その他の例:
BrowserMatch ^Mozilla forms jpeg=yes browser=netscape
BrowserMatch "^Mozilla/[2-3]" tables agif frames javascript
BrowserMatch MSIE !javascript
説明: | HTTP User-Agent に基づいて大文字小文字を区別せずに 環境変数を設定する |
---|---|
構文: | BrowserMatchNoCase regex [!]env-variable[=value]
[[!]env-variable[=value]] ... |
コンテキスト: | サーバ設定ファイル, バーチャルホスト, ディレクトリ, .htaccess |
上書き: | FileInfo |
ステータス: | Base |
モジュール: | mod_setenvif |
互換性: | Apache 1.2 以降 (Apache 1.2 ではこのディレクティブはもう用いられていない mod_browser モジュールにありました) |
BrowserMatchNoCase
ディレクティブは
意味的には BrowserMatch
ディレクティブと
同じです。ただし、このディレクティブは大文字小文字を区別しない
マッチングを行ないます。例えば:
BrowserMatchNoCase mac platform=macintosh
BrowserMatchNoCase win platform=windows
BrowserMatch
ディレクティブと
BrowserMatchNoCase
ディレクティブは
SetEnvIf
ディレクティブと
SetEnvIfNoCase
ディレクティブの
特例です。以下の 2 行の効果は同じです:
BrowserMatchNoCase Robot is_a_robot
SetEnvIfNoCase User-Agent Robot is_a_robot
説明: | リクエストの属性に基づいて環境変数を設定する |
---|---|
構文: | SetEnvIf attribute
regex [!]env-variable[=value]
[[!]env-variable[=value]] ... |
コンテキスト: | サーバ設定ファイル, バーチャルホスト, ディレクトリ, .htaccess |
上書き: | FileInfo |
ステータス: | Base |
モジュール: | mod_setenvif |
SetEnvIf
ディレクティブは、リクエストの属性に基づいて環境変数を定義します。
最初の引数で指定できる attribute は以下の三つのどれかです:
Host
,
User-Agent
, Referer
,
Accept-Language
です。リクエストヘッダの集合を現すために
正規表現を使うこともできます。Remote_Host
-
リクエストを行なっているクライアントのホスト名 (もしあれば)Remote_Addr
-
リクエストを行なっているクライアントの IP アドレスServer_Addr
-
リクエストを受け取ったサーバの IP アドレス
(2.0.43 以降のみ)Request_Method
-
使用されているメソッド名 (GET
, POST
など)Request_Protocol
-
リクエストが行なわれたプロトコルの名前とバージョン
(例えば、"HTTP/0.9", "HTTP/1.1" など。)Request_URI
-
URL のスキームとホストの後の部分SetEnvIf
ディレクティブが以前のマッチの結果を
使うことができるようになります。この方法のテストでは前の部分にある
SetEnvIf[NoCase]
の結果のみを使用可能です。「前」とは、
より広い範囲に対して定義されている (サーバ全体のように) か、現在のディレクティブの
範囲でより前の部分で定義されているか、ということです。
環境変数である可能性は、リクエストの特性に対するマッチが存在せず、
attribute に正規表現が使われなかったときにのみ考慮されます。二つ目の引数 (regex) は Perl 互換の正規表現です。 これは POSIX.2 の egrep 形式の正規表現と似ています。regex が attribute にマッチする場合は、残りの引数が評価されます。
残りの引数は設定する変数の名前で、設定される値を指定することもできます。 これは、
varname
!varname
varname=value
のどれかの形式になります。
最初の形式では、値は "1" に設定されます。
二つ目はもし値が定義されていればそれを取り除きます。
三つ目は変数を value
の与えられた値に設定します。
2.0.51 以降では、regex 内に $1
..$9
が存在すればそれを認識し、regex の対応する丸括弧で囲まれた部分で
置換します。
SetEnvIf Request_URI "\.gif$" object_is_image=gif
SetEnvIf Request_URI "\.jpg$" object_is_image=jpg
SetEnvIf Request_URI "\.xbm$" object_is_image=xbm
:
SetEnvIf Referer www\.mydomain\.com intra_site_referral
:
SetEnvIf object_is_image xbm XBIT_PROCESSING=1
:
SetEnvIf ^TS* ^[a-z].* HAVE_TS
初めの三つはリクエストが画像であるときに環境変数
object_is_image
を設定します。四つ目は
参照元のページがウェブサイト www.mydomain.com
にあるときに
intra_site_referral
を設定します。
最後の例は、リクエストに "TS" で始まり、値が集合 [a-z] のどれかで
始まるヘッダがあるときに HAVE_TS
を設定します。
説明: | リクエストの属性に基づいて大文字小文字を区別せずに環境変数を設定する |
---|---|
構文: | SetEnvIfNoCase attribute regex
[!]env-variable[=value]
[[!]env-variable[=value]] ... |
コンテキスト: | サーバ設定ファイル, バーチャルホスト, ディレクトリ, .htaccess |
上書き: | FileInfo |
ステータス: | Base |
モジュール: | mod_setenvif |
互換性: | Apache 1.3 以降 |
SetEnvIfNoCase
は意味的には
SetEnvIf
ディレクティブと
同じです。違いは、正規表現のマッチングが大文字小文字を区別しないで
行なわれることです。例えば:
SetEnvIfNoCase Host Apache\.Org site=apache
これは HTTP リクエストヘッダにフィールド Host:
が
あり、その値が Apache.Org
や apache.org
、
その他の大文字小文字の組み合わせであったときに site
環境変数を "apache
" に設定します。